裏londonで世界中のチープ飯を淡々と食べていくブログ

観光には多分まったく役に立たず全然オシャレでもないロンドンのことを書きながら世界各国の美味しいチープ飯を食べていきます

ロンドンの micro dairy & メキシコご飯

ロンドンで週一度メキシカンチーズを作る手伝いをしている

 

日本でもクラフトビールのマイクロブリュワリーの広がりが定着してきているみたいですばらしい〜。ロンドンはブームの先駆けとなった Kernel Brewery をはじめ、もう数え切れないくらいのブリュワリーが元気です。

この規模には及ばないけれど、ロンドンには小さくチーズ製造(マイクロデイリー)をがんばってるところがいくつもあって、わたしはその一つ Gringa Dairy っていうメキシカンチーズを作ってるところで週一 Queso Oaxaca を作る手伝いをしています。
(たまに他のチーズ、Queso Chihuahua やQueso Frescoも作ったりする)

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ロンドンのトップメキシカンレストランの殆どは、うちのチーズを使っているんです。

大都市の例に漏れずロンドンも家賃が高いので、こういうところは郊外とか工業エリアとかでとなり、Gringa は鉄道の高架下。(こっちでは”アーチ”という呼び方)

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"arch" ちなみにここも関わっている別のデイリーで Kappacasein というところ

家賃が安い地域は当然ヤバいエリアが多くて、Gringa の最寄地下鉄駅 Elephant & Castle で刺殺事件が昨日あって駅封鎖されていた〜。😔

www.bbc.co.uk

こっちは米国みたいに銃が野放しで売られてないから、刃物が主に事件の凶器です。


Elephant & Castle は南米の人たちが多いエリアなので、南米各国のお店が多いのだが(一番目につくのはコロンビア)何ヶ月か前に駅の近くにできて気になってた小さなメキシコカフェ(あ、ここも駅の高架下だ)でブリトーをデイリーでの昼用にお持ち帰り。

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El Paso

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実は、残念なことにGringa Dairy は今年で終わり。
ビジネスとしては売り上げが右上がりで超順調なのだけど、創業者のクリステンのパートナーさんの体調があまり思わしくなく、思い切って南フランスの別荘に住むことに決めてデイリーを売りに出していたのだけれど、今イギリスはブレクシット(Brexit) の混乱の真っ只中。どこも新たなプロジェクト/投資/新規事業には様子見となる最悪のタイミングで、超優良企業なのに買い手がつかないというありえない有様。

一部の極右ナショナリスト集団をのぞいて、2年前に「離脱」に票を投じた人たちもその後離脱煽動メディアの情報操作が明るみになってきたのと、病院からヨーロッパ国籍のお医者さんや看護師さんがいなくなったりとか、欧州メジャー企業の大工場が英国内から撤退とか(失職)、身近に影響をひしひしと感じていくうちに「こんなはずじゃなかった」とか「我々は騙されていた」と、今国民の殆どが反ブレクシット派に。

しかもこの一連のブレクシット騒動でまんまと最近首相の座を手に入れたボリス・ジョンソン、先週G7から帰ってくるなり「国会を閉鎖してブレクシットを強行する」と宣言したものだから、今イギリスは大騒動。国会近くでは毎日のように怒りのデモ。
帰り道ルートにウエストミンスター議事堂があるので、この日チーズ作った後に行ってきた。

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ニュースでちょうどボリスのライブインタビューをやっていて、このデモのシュプレヒコールががんがんバックに聞こえていたそうだw。

世界中どこもかしこも先行き不透明だけど、せめて人に優しく日々のご飯も大切に。