裏londonで世界中のチープ飯を淡々と食べていくブログ

観光には多分まったく役に立たず全然オシャレでもないロンドンのことを書きながら世界各国の美味しいチープ飯を食べていきます

ロンドンブリッジのテロが近くで起こったので強制避難させられたの巻

テロに巻き込まれた、と言えるのかな?

 

自分の記憶をしっかり整理したいので書いていく。
個人的なタイムラインはこんな感じで展開してった。

11月29日金曜午後

上空でヘリコプターがずーーーーっとホバリングしているのになんとなく気がついた。
*BBCによると、テロ執行者が現場でナイフを振り回し始めたのが13.58
 999コールに対する武装警官チームの到着は超迅速、5分以内だったと書いている。

休憩時間で外に出ていた同僚からWhatsApp(こっちのLINE)で、
”ロンドンブリッジで銃撃があったみたいで橋が封鎖になってる”ってきたのが14.24

その2−3分後くらいに警察到着。武装チームも来た。
「全員今すぐにここから退出してください!早く!」

へえ、こっちもヤバいのかなとか思った瞬間、警察が来た方角の反対側からこっちに向かって血相変えて走ってくる人々の一団が!
しかも「逃げてええええええ!」とか叫んでるし!

そしたら間髪入れず、同じ職場の面々が弾丸のように飛び出して猛ダッシュで逃げていった。←これが一番びびった...。

走っていく一団を追わずに、すぐ隣のパブに飛び込んだ。
遠くに行けばいくほど何が起こってるのかわからなくなる。
窓の外には武装警官だし、そんなに危険は感じなかった。
みんなの無事を携帯で確かめ合って(結構みんな遠くまで逃げてた)とりあえず安心。

で、やっと写真など撮っておこうかと思って撮ってみた。

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警察が「内側からしっかり施錠して!何があっても開けないで!」と外からどなる。
この後も何人か猛ダッシュで逃げて来た人たちがいたのに、ドアを抑えてる屈強なお兄ちゃん達は開けてあげなかった。かわいそうだった。

しばらくしてから警察がまた来て
「みんな地下に行って!(そのパブには地下フロアがあった)窓やドアから離れて!」
パブの人がカチカチカウンターで人数確認を始めた。
下に行ったけど座れるところもなくて、そろそろと上に戻ってみる。
結構何人もいて、怒られそうではなかったのでそのままいた。
上にいる方が携帯のシグナルもやっぱりいい、連絡を取り合って状況確認。

「このエリア一帯封鎖するから、迅速にここから出てください」と言われて、
みんなぞろぞろと移動。テレビカメラやレポーターがいっぱい来てた。

レストランとかマーケットのホットフード屋とかそのまま放り出して逃げてくださいって言われて、火事の心配ってどうなんだと警察に聞いてみた。
こういう封鎖状態になる時、必ず警察は火の元を点検してまわるのだそうだ。
そういえば、こういう事件で火事が起こった話って聞いたことなかったけどそういうことかーと思った。

もうすでに張られていた封鎖テープを何本もくぐっていくうちに、仕事エリアの顔なじみがちらほらいて「みんな大丈夫だった?」と無事を確かめ合う。

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同僚たちと合流。
まだショックが冷めやらない人もいたので、向かいのホテルのロビーに入る。
ロビーのバーのカウチにみんなで座ってちょうどテレビもあってニュースみれた。
ダブルのバーボン2杯も飲んだ。やっぱり動転してたよね。

色々みんなが他から聞いた話で、Borough マーケット内のグリーンマーケットエリアで男がナイフと銃を抜いたっていうのがあったのだけど、ニュースで全然触れられてなくってパニックデマだったのかと思ったが、先の死に物狂いで走って来た一団の来た方向と時間帯が符合する感じなんだけど...。
(陰謀論、メディアは何を隠してんだーとかw)

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もしくはそんな憶測が伝染してその近辺の人たちがパニクって走り出したということだったのかも。


パニックは伝染する。
恐怖と憶測で増幅されて伝染していく。

なんとなくあれから考えていた。
あの走ってくる人たちを見た時、
それを見たとたん一目散に走り出した同僚たちを見た時。
パニックにかられている人たち、それが一番怖かったと思った。
実際の状況が見えない/わからないことに対する暗闇な恐怖はタチが悪い。

結局その日は終日封鎖が解ける事もなく、個人の持ち物を取りに戻れなかった。
もうすぐ終わる読みかけの本がバッグに入ったまま。
これが個人的には一番悩ましかった。



亡くなった二人のご冥福をお祈りします。

www.bbc.co.uk